「命」の輝きを忘れない!「健康」は宝です!! 「病」を癒し、病院と縁を切る為のガイドブック

第三章「生命維持システム」 5

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5: 排泄機能 ~ 非常時の排毒装置

 私たちの体には、多くの排泄機能が備わっている。摂取された食物が食性に適った穀物や野菜ならば、適切に処理され水と炭酸ガスにまで分解され排泄される。

 しかし肉・卵・牛乳・魚などの動物性食品。白米、精白小麦粉、白砂糖、精製塩などの精白食品。そして添加物が多く使用されている加工食品。促成の味噌醤油など多くの不自然食品が市場を占めている。

 これらの食品は、命を育む生命力が無いだけでなく、腸内の有害菌が好む生息環境を作り出す。つまり、これらの食品は腐敗型の有害菌でなければ、処理ができないのである。

 短期の汚染であれば、何の問題もなく処理されることになるのだが、このような食生活は習慣化し、慢性的な血液の汚染となる。

 その影響で体調不良が生じても見過ごされて、食害であることなど及びもつかない。この様な状況下では体内で何が起きているのだろうか。

 長期に渡ってこのような食習慣が形成されるので、処理されずに残る老廃物や化学物質は、
組織に蓄積され続け、排泄の機会を待つことになる。

 体調を崩すのはこうゆう時で、腹痛、下痢、湿疹、発熱、偏頭痛、倦怠感など色々な症状がある。これは排毒のための作用と反作用と言えるもので、決してネガティブに捉える必要はない。
 女性にとって最大の問題は、この排泄作用が最も顕著に起きるのが、妊娠・出産の時に訪れる事である。母体にとって危険な毒素を排泄する絶好の機会になるからだ。

 汚染物質の処理には、肝臓、腎臓は云うに及ばず、全身の細胞が休みなく働いている。こうして疲弊し、消耗した組織に、細菌やウィルスの侵入を許して、病気を発症してしまう。
 これが繰り返される事で、脆弱な組織になり、代謝異常、生活習慣病の温床となって、多臓器不全へと突き進む。

 これは体内に毒素と云う産業廃棄物が、排泄されずに蓄積され続ける事で引き起こされる。
細胞内に取り残された化学物質やその他の毒素は、タンパク質と結合してその性質を変性させ、また脂肪を酸化させて、自己としての認識ができずに、異物として白血球の攻撃目標となり組織破壊が起きる。

 国民病と呼ばれるほど増えてしまった、花粉症が分かりやすい例だろう。汚染された体内環境では粘膜などに炎症が起こり、毛細血管透過性が亢進されていて、免疫系の細胞が容易にすり抜けられるようになっている。炎症の起きている粘膜に花粉が侵入して来れば、即座に反応して症状が現れる。

 健康体であれば何事も起きないが、元々蓄積された化学物質で脆弱な体質が、大量の花粉で限界を超えると、免疫力が昂進されて、血中に化学物質・老廃物が溶け出して目や鼻などの粘膜から排泄される。時には皮膚にも排泄が起きて湿疹、アトピーの症状となる。

 通常の排泄機能が障害され、働けない事で起きる最後の手段なのである。


子宮という排泄器官

  • 女性が長生きする理由

 女性は男性にない大きな排泄器官を備えている。月に一度の排泄だけでなく、妊娠時には母体に蓄積された毒物を胎児に送り込む。

 母親の大量の血液によって育まれる命であるから、意図するしないに拘わらず、母体の環境がそのまま移行するのは必然だろう。

 幼児にアトピーが多いのは実に痛ましいが、母親の子宮が排泄器官として働いた結果である。母親の生活環境で蓄積された汚染物質は、妊娠出産を利用して排泄される。それは羊水を汚染し、供給される血液を通して胎児に蓄積されてしまう。

 もちろん母親の血液がそのまま胎児に流入するのではなく、その血液を材料に臍帯で胎児固有の造血を行う。そこには有害物質をせき止める関門もあるのだが、汚染がひどければ防ぎようも無く通過を許してしまう。

 これが不妊、流産、奇形、白血病などの主因であり少子化の一因でもある。母親にとっては受け入れ難い現実かもしれないが、真実をしっかり受け止めて今後に活かしてもらうしかない。

 このように食べ物は、人の生き方を大きく左右する力をも内在し、日々摂り入れられているのであるから、その質には十二分に気を配り自分の人生のみならず、家族や地域社会に与える影響も考慮しなければならない。


牛乳という不完全食の害

  • 消費量の増加と共に進む体力低下

 「牛乳は完全食品」と言って消費を促すが、子牛が母牛から直接飲むのであればその通りであるが、それも成長期のごく短い期間であり、成長すれば草が完全食物となる。

 現在の工業化された牧畜(特にアメリカ)では、肉骨粉・薬品が添加された結果、狂牛病などと云う病に侵される。

 人間にとっての完全食は、乳児期は母乳意外に有り得ない。不幸にして母乳が出ないこともあり得るが、この時は粉ミルクでは無く、神の乳とも称される玄米スープで代用できる。

 牛乳の栄養組成は母乳とは大きく異なる。ミネラルバランスは重要な要素だが、そこが大きく母乳と異なるところだ。そのために正常なカルシュウム代謝を狂わせる。牛乳がカルシュウムの補給源だと思っていると、逆の結果を招くことになる。 

 牛乳の消費量とは裏腹に、骨折は以前の10倍に増えているという。そして小学生の体力低下は依然改善されておらず、スポーツ界に於ける日本人のフィジカルの弱さには定評がある。
 スポーツの国際大会では獲得メダル数において、人口半分に満たない韓国にさえ、大きく差をつけられている。

 牛乳による健康障害は、多くの研究が成されているが、中でも精神病、白血病、自閉症など重大な疾患に関わる事例が多く報告されている。

 この様に食性に合わない牛乳は、人体生理を狂わせ、代謝異常をもたらす。それは生命力を失った不自然食、化学物質に汚染された食物を摂取した結果、それを処理するのに負担が大きく、体内の重要なミネラルや栄養が消費されて、我が身の生命力を削り取りながら処理を続けることになる。

 更には動物性を好む、有害菌の増殖による毒素の発生、また正常な代謝が行われずに発生する、アンモニア、アミン、尿酸などの生成物質の処理に、貴重な資源が浪費され血液が汚染されていく。その先には肝臓、腎臓の解毒排泄の機能は疲弊し機能を失って、生活習慣病を患う事になる。

  • 生活習慣病のシグナルを聞け
    必ず健康を害する前に、それを警告する前兆が現れる。
    この声無き声に耳を傾ける事で健康管理は半分成功である。

 重篤な結果を招く前に、誤りを正すことが大切だが、そのきっかけと成るものは何だろうか。なんでもない体調不良を見過ごしにせず、何が原因だったかを見極める態度を養って行けば、最悪の病気を患うことは無いであろう。

 体調不良はすでに述べたようなストレスによるものだが、例えばスタミナがないといえば、
運動不足が挙げられるが、もっと重要なことは、組織細胞の酸素不足、処理能力の不足、そして血液の汚染による機能低下が主因なのである。

 また誰でも体験すると思うのだが、冬などに特に多く見られる皮膚の痒みは、老廃物や毒素を皮膚から排泄している結果である。或いは排便や嘔吐する事で不調が解消することもある。
 脳卒中で倒れた時は浣腸で排便を促すことで、致命傷を避けることができるとも言われている。

 また悪い氣が滞ることで起きる体調不良(頭痛・のぼせ・吐き気など)もある。これは氣の流れを正す事で解消するのだが、氣の調整法を知らない人は、シャワーや入浴で正すことができる。

 滝行や潔めの水行は禊(みそぎ)として古くから行われていて、これは水の持つ浄化作用を利用した先人の知恵である。

 


薬という化学物質の害

  • 自然治癒力を蝕む化学薬品

 体調を崩すと多くの人が薬を頼りにする。しかし症状を麻痺させるだけで治療の助けにはならない。何故ならば、病の症状として現れる不快な症状は、治癒反応であるからだ。

 例えば原因不明の猛烈な頭痛が襲ってきたとする。私なら薬など使わずに何が原因かを考える。玄米自然食という食性に適った食生活をしていると、不浄な食物を摂取した時、体が反応して排泄作用が起きる。
 
 人によってその反応は様々だが、私の場合は頭痛として現れることが多く、反応が強いときはそれが数時間続いたあと嘔吐して終わる。吐いてしまえば、それまでの苦しみが嘘の様にスッキリと回復して終わる。

 この時の体内では、血液中に溢れた有害物による環境悪化の為に酸素が奪われて酸素不足となった脳は激しい痛みを覚える。
 この酸素不足は副交感神経を刺激し、血管を拡張収縮・発熱・痛み・血管透過性亢進・胃腸機能の亢進などが促進され不快な症状が現れる。

 この状態では排泄機能が極限にまで高まり、どこか一箇所に酸化汚染された血液を集中させて処理しようとする。この場合は胃が選ばれ胃酸という形で胃中に放出、嘔吐となって排泄されたものと考えられる。

 その他の症状としては、下痢、アトピー、蕁麻疹、喘息、結石など様々にある。広義に考えれば病気の全ては、胎内に侵入した異物の排泄作用と、排泄障害の結果にほかならない。

 日常的な食の誤りは、不快症状の慢性化をもたらし、薬剤の長期使用を余儀なくされる。これは体の自然な治癒反応を阻害し、血流障害を日常化させ、さらなる化学物質の蓄積を助長する。

 これにより組織破壊、免疫力低下の結果、感染症に罹患しやすくなる。具体的な病名は付かなくとも不快な体調は誰もが経験するところで、あまりに日常的である為に事の重大性を認識できないだけなのだ。

 或いは病とは人知の及ばない偶然性や、突発性に起因するものとの思い込みがあって、対処法を見出せない場合もある。

 しかし宇宙は因果律で支配されていることを知らねばならない。化学実験のようにすぐ反応が現れれば理解し易いが、時間差があると因果律は見えなくなってしまう。不幸の種を巻けば、必ず不幸の実を収穫しなければならない。
 

  • 玄米という機能性食品

 もともと自然界に存在しない化学薬品は、生体内では処理が難しく組織に蓄積され易いのだが、それを処理できる機能性食品、即ち玄米を自然は準備しておいてくれた。

 穀物は人類の出現と共に現れ、植物進化の頂点に存在している。人類とともにあった穀物は、人類の食の中心となり、生体内の代謝機能を穀物の栄養組成や、ミネラルバランスに合わせて進化させてきたものと思われる。

 中でも米は特に優れた栄養価と保存性を有し、生産効率も非常に優れている。その玄米を精白してしまうと、自然な代謝機能が失われ排泄障害の原因となる。

 この優れた機能性食品を、食の中心に据えることで、代謝機能が活性化され、完全食品とも呼べる、栄養によって肉体は蘇り、様々な機能が正常に働き始める。

 この時蓄積されていた化学物質や老廃物は排泄されるのだが、蓄積される過程で生じた不快症状が、逆の過程をたどる事で症状として出てくる事も生じる。

 この様に体の機能は、摂り込まれる食物の質によって、健康にもなり、病気に導く事にもなる。未精白の正しい食事こそが健やかな人生への第一歩である。


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