人間の「食性」に適った食行動によって得られる、健康効果を解説。この「食性」から逸脱した食習慣は生活習慣病の温床であり、QOLの悪化を招くことを身体で理解する事が重要である。

「命」の輝きを忘れない!「健康」は宝です!! 「病」を癒し、病院と縁を切る為のガイドブック

小麦の毒素

小麦の毒素 【食料を支配する穀物メジャ―の思惑】

小麦という名の 白い悪魔

 現在のようなパン食文化が定着したのは、敗戦後のGHQの政策によるものである。余剰穀物を敗戦後の日本に定着させる為の策略を巡らし、現在は見事に輸入小麦の「粉食文化」が花開いている。余剰穀物を日本に売るのみならず、食文化の破壊を目論む狡猾な意図を持っていた。

 しかも、財閥の解体で経済構造を変え、労働組合を組織し、共産主義者やエピゴーネンを日本全国に配置し、GHQが去った今も尚その政策を実行しているのである。特に教育委員会は共産主義者に支配され、戦後教育に多大なる影を落とし、高等教育を受けるほどに洗脳されて、学閥がまかり通る出世コースを目指そうとすれば、洗脳度合いを増す仕組みが組み込まれていると云う事実を知る人は少ない。

 食文化の変化ならば、時代の流れとも言えなくもないが、これほどの短期間に食習慣を大変革させた文明国家は無いと言われている。その後の技術革新によって、遺伝子操作の行われた穀物が、日本ではあらゆる食品に混入するようになり、表示義務さえも、うやむやにされて遺伝子組換え食品や添加物まみれの実態が覆い隠されている。

 これも教育を変えられ精神的支柱を失った結果であり、国益や国民を護る為に働く気骨のある日本人が姿を消し、保身と私益のためにのみ「及及」とする様子は見苦しいの一語に尽きる。

 さて、穀物を精白する事の弊害はすでに述べたが、小麦の場合はそれに加えて、パンに加工するときは白砂糖、ショートニング、工業塩、などの健康被害をもたらす添加物が多く含まれている。その上、小麦のタンパク質である「グルテン」は遺伝子操作で強化され、自然に存在するタンパク質とは、異質のものに変化していると考えた方が自然である。

 精白された小麦で出来る「白パン」は、極端な栄養不足と食物繊維不足であり、その上多量の白砂糖が添加されて、血糖値を急上昇させる要素が多分に含まれている。急上昇した血糖値は、急下降しこれを「血糖値スパイク」という。この血糖値の乱高下が繰り返し起きることで、様々な肉体への悪影響が引き起こされる。

 また大量に糖質を摂取することで、血中にグルコースが溢れ、必要以上のブドウ糖は、インスリンの働きで、肝臓や脂肪細胞、筋肉に取り込まれて貯蔵され、社会問題化している糖尿病増加の一因ともなっている。

 更に、ふんわりとしたパンの触感を出すためのグルテンを構成するタンパク質は、消化作用を受けてアミノ酸とタンパク質の中間物質である、小麦ポリペプチドに分解される。ポリペプチドは、普通のタンパク質より分子量の小さい蛋白をさすのだが、その細かさ故に腸壁をすり抜けて、その他の栄養素と共に血液中に入り込み、血液脳関門を通過し、オピオイド受容体に結合することが明らかになっている。つまり、小麦ポリぺプチドモルヒネと似たような作用を持ち、強い依存性を示し、グルテン中毒の名の由来でもある

オピオイドとは、ケシから採取されるアルカロイドやそれから合成された化合物である。また、体内に存在する内因性の化合物を指す。鎮痛や陶酔の作用があり、高用量の摂取では昏睡や呼吸抑制を引き起こすことがある。

引用:Wikipedia


パン食による健康被害例

  • パン食に限らず一般的な【現代食的 食習慣】であれば、起こり得る被害
    • 腸内環境の悪化(パンに含有するグルテン・添加物の害)
      • 白砂糖・グルテン中毒性による健康被害)
      • 悪玉菌優勢腐敗産物の大量生産)
      • 活性酸素の大量発生(悪玉菌による腸粘膜の炎症促進
      • 慢性炎症(腸の炎症により有害物質が血液中に漏れ出る
      • 腸漏れ(小麦グルテンにより絨毛細胞の結合が緩み、炎症無しでも有害物の漏出
      • 異種蛋白(腸漏れにより血中に侵入した蛋白の排除反応がアレルギー)
      • 有害物質が脳に蓄積(アミロイドβ・タウ蛋白は認知症の要因
      • 終末糖化産物A G E,老化・慢性病の促進物質)
      • 精神疾患(注意欠陥多動性障害「ADHD」/鬱/不眠症などの疾患は悪食が原因
    • 有害物質処理能の低下(生活習慣による老化・病氣の促進)
      • 栄養不足(精白穀物や加工食品は「栄養素・生命力」の失われた欠陥食品)
      • 運動不足(適度な運動は有害物質の排除と筋力維持に有効
      • 睡眠不足(質の良い深い睡眠は認知症の原因物質を脳内から除去
      • 過剰摂取空腹時にこそ免疫能が最大化・飽食は食品の栄養不足が最大要因)
      • 薬剤摂取(処方薬は石油系化学物質、毒物を体内に取り込まない事が重要)
    • 遅延型アレルゲン(悪食に起因する腸漏れによる異種蛋白や化学物質への免疫反応)
      • 小麦(グルテン)
      • 玉子(タンパク質)
      • 大豆(豆腐、納豆、醤油など)
      • 乳製品(カゼインや乳糖)
      • ナッツ(アーモンド、ピーナッツ、カシューナッツなど)
      • 防腐剤・農薬(輸入果物、様々な食品)
      • 香料・色素(食品、化粧品)
      • カビ(腸内のカビ菌)
      • ハウスダスト(ダニ、埃)
      • 化学物質(薬剤、芳香剤、殺虫剤)
    • 遅延型アレルギーの症状
      • 頭痛腹痛
      • 下痢便秘
      • 膨満感ガス
      • 湿疹発疹
      • アトピーかゆみ
      • 倦怠感・疲労感
      • 集中力の低下
      • 筋肉の痙攣
      • シックハウス


遅延型アレルギー

 アレルギーの原因は食習慣の間違いによって、腸内環境が悪化する事で、腸絨毛組織に炎症が起こり「腸漏れ」と云う現象が発現する事で惹起される。正常な生体機能を維持できていれば、組織の炎症は起こらず、アレルゲンが侵入してきても適切に処理が行われて問題は生じない。

 しかし、遺伝子操作が行われた分子量の小さい小麦ポリぺプチドは、腸壁をすり抜けてアレルギー症状の原因物質となる。更に悪食による腸内環境の悪化は、体内に吸収される化学物質を産生し、体調悪化の最大の原因となるのである。
 
 遅延型アレルギーというのは、数時間から数週間を経て異常が現れるので、原因物質を特定する事が難しい。即時型のアレルギーにしても、現代社会では食の間違いによる体質の悪化が顕著となり、様々な物質がアレルゲンとなり苦しむ人が増加している。

 生物には「種」ごとに与えられている食性というものが存在する。人類も人種や地域ごとの環境に応じた「適切な食性」を持っている。我々の肉体は「食べた物の化身」なのだ。重ねて申し上げるが、アレルゲンの増加は、単なる切っ掛けに過ぎず、原因は体質の悪化による「恒常性維持機能の劣化」にある

 切り傷や骨折を負っても、出血は止まり、骨も自然と修復されるが、この機能を「自然治癒力」という。誰もが知る事実に違いないが、人間が自然から離れた生活をする事で、この機能は失われることを知る人は少ない。

 誰でも感じるであろう、体調不良や病気の原因は、自然治癒力と云う「恒常性維持機能」が衰えた結果でしかない。この神から授かっている万能な力を最大限生かすには、悪食の誘惑から脱し、自然回帰するしか手段は無いと言わざるを得ない。

最善のアレルギー対策【正しい食習慣に切り替える】

  • 従来のアレルギー疾患の考え方(Wikipedia)

気管支ぜん息アトピー性皮膚炎アレルギー性鼻炎アレルギー性結膜炎花粉症食物アレルギーその他アレルゲンに起因する免疫反応による人の生体に有害な局所 又は、全身的反応に係る疾患であって政令で定めるものをいう。」と定義されている。

  • 侵入したアレルゲンに、免疫が異常反応する事でアレルギー疾患を患うと定義しているのであるが、本来は食の間違いによる毒素の蓄積、免疫力の低下による臓器損傷、細胞の慢性炎症を問題にしなければならない。

 癌に代表される全ての慢性病はアレルギー疾患である。つまり、上記に示した疾患であっても、心臓病脳疾患肺炎腎不全肝疾患などの生活習慣病であっても、或いは難病であったとしても、原因は食生活の誤りに起因するものなので、正しい食に改める事さえできれば、自らの力で健康を取り戻す仕組みが人間には備わっており、それを機能させる為には、食の改善が絶対条件なのである

 化学療法や放射線療法、そして患部切除する手法では、健康を取り戻す事は出来ない。病院で行う対処療法は、人体生理に反した行為であり、食の改善なしに行う療法は、寧ろ悪化する可能性の方が大きいと云わざるを得ない。

 慢性病が蔓延する背景には、便利な社会を希求する余りに、直ぐに手に入る工場で生産された、汚染食の氾濫によるものである事は疑いようがない。その為に、流通する食品の質が低下し、家庭からまな板や包丁が消えたと揶揄される時代背景があって、心づくしの家庭料理が姿を消し、スーパーの総菜が隆盛を極め、その結果は命の糧である食事から、生命力の乏しい栄養不足をきたした、添加物に汚染された不自然食によって病が作られているのである

遅延型IgG抗体検査(アレルゲンの特定)

  • 除去食試験(考えられる食品を摂取をやめる)
  • パッチテスト(皮膚疾患の原因物質の診断)


自然の摂理に適った人生の「処方箋

第七の栄養素【抗酸化物質】活性酸素除去

 最近とみに注目を集めている物が抗酸化物質である。第七の栄養素と言われて脚光を集めているが、これは研究者が注目を集める為に様々な物質を発見し、さも健康効果があるように喧伝しているに過ぎない。確かに重要な働きをするのではあるが、今も昔も人々は、自然の産物から栄養素を摂取し健康を維持してきており、新物質が発見されたからと言って、特別優れた健康効果を齎すものではない。

 大切なことは、こうした自然からの恵みを、上手に調理してきた人類の知恵を生かし切り、自然と共に生きる事である。食性に反した食行動は、健康を害し、人生の質を落としかねないことを知って、食を楽しむことも人生には必要だが「過ぎたるは及ばざるが如し」という事もある。美食は飽食にもつながり、悪食とも無縁ではないその結果本来の人生の楽しみを、病気によって奪われるとしたらあなたはどっちの楽しみを優先するのだろうか

 小食は最高の美食であることを知って、不断の節制をすることで、健康は守られ、病氣への不安などは消し飛んでしまうであろう。そうなれば節制は苦痛ではなく、寧ろ喜びとなっている事だろう。そしてその結果、月に一度や二度の、美食飽食は許容される事だろうが、その様な気も失せてしまうほどの、快適な心身の状態を身につけている事だろう。

 それを可能ならしめるのは、人体生理を熟知し、生命の仕組みを理解する事で、不調が起きた時や病気と診断されたときに、医療に頼らない最善の対処法を導き出すことが可能となる。それが自然の摂理に適った人生の「処方箋」というものである。

抗酸化物質の摂取(活性酸素の除去・慢性炎症の解消)

  • カロテノイド / ポリフェノールなど(様々な機能性食品に含有)
  • ベリー類 / ナッツ類(加工度の少ない食品)

機能性食品(伝統的和食)

  • 未精白の穀物(アワ・キビ・ヒエ・玄米)
  • 季節の野菜(旬の山 野草)
  • 海藻 / ,魚介類(大型の魚類は避ける)
  • 発酵食品(本醸造の味噌醬油・納豆・甘酒・漬物・梅干し)
  • 空腹 / 小食(自然治癒力の活性化・アンチエイジング)

第六の栄養素【食物繊維】腸内環境の改善

 現代医学や栄養学では、食物繊維を不要で役に立たないものとされてきた歴史がある事をご存じであろうか。最近になってから、第六の栄養素と持て囃される存在となってはいるが、東洋思想はその重要性を昔から熟知しており、生命を全体から俯瞰し観察する手法を取り入れる。

 翻って現代医学や栄養学は、細分化して切り分け、ミクロの現象を研究し、それを科学的と捉える傾向が強い。一方が優れている訳でなく、細分化された生命現象のすべてを網羅する観察眼が、重要であることを理解する必要がある。

 さて、食物繊維は腸内の発酵性細菌(善玉菌)の優秀な培地であり、腐敗菌の繁殖を抑制する働きを担っている。食物繊維によって発酵菌が優勢となり、その産生物質は健康を促進して、免疫力を向上させる働きを担っている。因みに水溶性食物繊維と不用性食物繊維の割合は半々が理想的とされている。

 食物繊維不足は、加工食品や肉食過多によって引き起こされて、肉は腐敗菌によって分解される事になる。腐敗菌優勢の腸内環境下では、その産生物質によって、血液の酸毒化が進行し、免疫力の低下が促進されてしまう。抵抗力の無い肉体が常態化する事で、感染症のリスクは増大し、風邪を良く引くという事は、虚弱体質である事を意味する。これを放置し続けると数々の慢性病の温床となる。

 それに加えて、加工食品に含まれる添加物は、細胞に蓄積して臓器の損傷を促し、炎症体質を助長し、生命力と云う「恒常性維持機能」は、それらの解消の為に消耗されて枯渇し、免疫力の低下は歯止めを失う事になる。生命力とは、有用菌が産生する物質や、日々摂取する栄養素の蓄積の賜物であり、かけがえの無い生命エネルギーとの総和でもある

 最後の砦である「生命エネルギー」は最後の最後まで失うことは無いが、肉体を構成する各臓器は、それを維持する為の各栄養素を欠く事はできない。栄養素が十分に補充されていれば、天寿を全うできるであろうが、間違った生活習慣によって、栄養は枯渇し病を患い、肉体の最後を迎える。老いが病を生むのではなく、間違った食の選択によって病むことは明白である事を強調しておきたい。その闘病生活は悲惨を極めると言っても過言ではない。自然の摂理に従った生き方を選択すれば、穏やかな晩年を過ごすこともできるのである。

不溶性食物繊維

  • ごぼう / 大豆 / 穀類(セルロース)
  • 大豆 / 穀類 / 野菜(ヘミセルロース)
  • 穀類 / ココア(リグニン)
  • 甲殻類の殻 / きのこ(キチン)

水溶性食物繊維

  • りんご / プルーン / 野菜(ペクチン)
  • 昆布 / わかめ / ひじき(アルギン酸)
  • こんにゃく / 山芋 / 里芋(グルコマンナン)
  • 大麦 / オーツ麦(ガム質)
  • 菊芋 / チコリ / にんにく / 玉ねぎ(イヌリン)
  • 難消化性デキストリン(トウモロコシを原料に作られた食物繊維)

世界最古の伝統文化

 明治維新によって 国家の大改造が行われて、西洋偏重の文化が醸成されたうえに、江戸時代までの伝統文化は国の発展、近代化にそぐわないという理由で、西洋式の教育や医療が取り入れられた結果、数千年受け継がれ息づいていた知恵や食文化、体の捌き方、所作などが徐々に失われて、幕末から続いていた欧米との軋轢に終止符が打たれた、昭和二十年の敗戦で徹底的な構造改革が進められ現在に至っている。特に生命の根幹を担う、食文化が壊滅的なほどに破壊されている現状に、警鐘を鳴らす人は少ない。

 流通の都合や大企業の経済合理主義に踊らされて「生命の質」を左右する大切な食の選択を誤っては、末代まで禍根を残す羽目になる。禍根を残し悔い改めることが出来れば上等であるが、この様な過ちは民族の滅亡に繋がってもおかしくはない。ローマ帝国の滅亡の原因の一つが飽食だと云われている。

 それを防ぎ、誇るべき古き良き文化の継承を果たすには、文化の礎となる伝統的和食を復活させることが最短の道であろう。数十年馴染んだ現代食を切り捨てることは困難を伴うであろうが、これをやり遂げなければ国の根幹が破壊され、汚染された造病食によって最貧国にまで落ちたとしても不思議ではない。かつて栄耀栄華を誇った幾つもの文明が滅んでしまった史実を上げるまでもないだろう。
 
 ギリシャ哲学に始まり、インド哲学、支那哲学を経て、東進を続けながら滅んだ幾多の文明は、その叡智を凝縮して、日本ナイズされたエッセンスとして、世界最古の国家の伝統文化となって、現代も極東の島国に息づいている。縄文時代から数えれば、一万年を超える人類の叡智がグローバル化の波に呑み込まれて、失われつつある事も悲しい事実である。

 幕末から明治にかけての「文明開化」の名の下、日本の伝統文化をかなぐり捨て、西洋化を図りはしたが、民族の遺伝子に刻み込まれた消し去る事の出来ないものも存在する。この様に古い文化を今に残すにとどまらず、最先端の技術大国でもあり、穏やかな精神文化を育む、極めて稀有なこの国を後世に残すことは、今を生きる我々が先祖から託された使命でもある。一致団結してこの国を守り抜いてきた先人の想いは、一度の大戦で負けたからと言って失うものではないし、失う事があってはならない。それが世界平和に通じる道でもあり、世界中の人々が求める人類の望みでもある。

 明治以降の早すぎる程の近代化も、戦後の目覚ましい高度成長も、技術大国となった現在も、決して偶然の賜物ではなく、東西文化の融合を得意とする、民族の知恵の蓄積があったればこその必然であった事実を見過ごしてはならない。寺子屋での庶民への教えに始まり、武家や公家、そして皇室を支えてきた學門の根幹は、世界で失われた文明の叡智がこの地で花開き、実を結んだ結果に他ならない。駐日フランス大使のポール・クローデルが残した言葉を借りるまでも無く、決して滅んではならない民族とその叡智なのである。


食文化が社会を創ると云う人生観の構築

 大戦後八十年を経て、意図的に造り変えられてきた日本社会の現状は昨今、その仕上げ段階に来ているようだ。人心の荒廃が際立ち、病氣の蔓延する社会は、コロナ禍によっていっそう顕わになり、末期的症状は醜悪の極みと云わざるを得ない。

 政官財學のリーダーらは、自己保身と省益、法律さえも既得権益の道具にし、特定利益を誘導する。真理を追究すべき学者でさえも、研究データを改竄し、裏金を受け取る有様である。そこに国民への忖度など有りはしない。根底にあるものは「今だけ、お金だけ、自分だけ」の個人主義、利己主義に他ならない。主権者の国民でさえその大半は政治に関心を示さず、社会を変えようとする意欲を無くし、あきらめてしまったかのようである。

 大戦前の教育の基本は、公の為に何を成すべきかと云う思想が底流に流れていた。社会全体がその様な哲学によって、創られていたことを想うにつけ、個人主義が「蔓延る」ようになってしまった結果、この三十年で緩やかに衰退してきている。このままでは、その衰退の歩みは加速度を増し、あと二十年で国家を失う事態になってもおかしくはない。

 この病巣から抜け出し、古い伝統文化と輝かしい未来を後世の人々に残す事こそが、この国を護り、後世の世を生きる我等の為に頑張って下さった、先祖に対する恩返しではないかと信ずる。それには、古くて優れた文化を創造する原動力となった、伝統的和食の復活でしか成し得ないのではないか。他者を慈しみ、平和を好む、稀な精神文化を築いてきた。その様な優れた資質を民族の遺伝子に刻み込み、遺してくれた基礎となったものとは?。

 滋養に富んだ山海の豊かな恵みを、気候風土に合わせて工夫を凝らし、質素でありながらも人体生理に則した、見事なまでの食文化を創り上げた先人の努力には感服である。先に述べた世界に誇り得る精神文化の創造は、その様な食文化抜きでは成し得なかったのではないかと考えるのは穿ち過ぎであろうか。

 しかし、この叡智にこそ、心身を浄化し「真の健康」を我がものとする知恵が詰まっているのである。真の健康とは、何の憂いさえも感じる事がない、すがすがしいまでの「完璧な健康体」の事である。望めば誰しもが身に纏う事が可能なことを知って欲しいと願わずにはいられない

 母親の胎内にいる時から、汚染食の毒に晒されて、この世に生を受けて育った、戦後生まれの世代は「食の倫理」などとは無縁の存在である。「食が血と成り、肉となる」と云う倫理観を持たないと、病むことが当たり前の社会に、疑問さえも差し挟むことができ無くなってしまうのであろう。そんな状況下では「真の健康」を体現した経験を持つ人物は、ほぼ皆無と言わざるを得ない。一度でもそのような体験をすると、邪食による体調の変化に敏感になり、その不快感から邪食を常食にする事への恐怖に囚われてしまうだろう。

 それは、邪食悪食によって生み出される「病的細胞」からの、あなたへの警告という「体調不良」の連続する過程を経て「不治の病」に移行し、人間の尊厳さえも失う、ベットに繋がれて、晩年の十年を生きねばならないという恐怖でもある

 合掌。



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