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第四章「生と死の狭間」3

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3: 魂の再生

  • 「千の風になって」
    • 新井 満氏のメッセージ
      • この詩には、「死とは再生であり、命とは永遠に不滅である」
        というメッセージが込められています。
        大切な人を亡くされたであろう幾百万の皆様の悲しみが、
        一日も早く癒されますよう心からお祈りします。
     ・私の お墓の前で 泣かないでください。
     ・そこに 私はいません。眠ってなんかいません。
     ・千の風に 千の風になって
     ・あの 大きな 空を 吹き渡っています。
     ・秋には 光になって 畑にふりそそぐ。
     ・冬は ダイヤのように きらめく雪になる。
     ・朝は 鳥になって あなたを目覚めさせる。
     ・夜は 星となって あなたを見守る。

     ・私の お墓の前で 泣かないで下さい。
     ・そこに 私はいません 死んでなんかいません。
     ・千の風に 千の風になって
     ・あの 大きな 空を 吹き渡っています。

訳詩 : 新井 満

  • 世界中の国々で話題になって反響を読んでいた作者不詳の詩を、
    新井 満氏が訳して、曲をつけて歌っている。
    • 私はラジオでこの歌を聴いた。
      新井 満氏のオリジナルの曲である。
      切々と語りかけるように歌う歌いっぷりは、
      プロの歌手では味わえない趣であった。
      後に紅白で秋川 雅史氏が歌い大ヒットした楽曲である。
  • 最愛の人を失った方々からは「救いになった」との
    大きな反響があったそうだ。
    また「死が恐怖ではなくなった」との意見もあったと言う。
    • これは単なる詩に過ぎず、魂の存在や魂の再生の、
      何の証明にもなりはしない。

 にもかかわらず大きな反響を生み、大ヒットをした背景にあるものとは何だろうか。多くの人々は無意識と繋がるパイプを失ってしまっているが、それは全く切れてしまっているのでは無く、意識に届かぬだけで、脈々と流れ込む生命エネルギーのように、交流しているのであろう。であればこそ、魂が不死であり、宇宙根源と深く関わり、自然と一体のものであることを思い起こし、確認し安心を得るのではないだろうか。

 物質である肉体はせいぜい百年の寿命である。機能を失った肉体は崩壊し残された物質エネルギーを放出し、解放されたエネルギーは当然の如く、目に見えない波動の世界へ回帰していく事になる。この様に宇宙を舞台にした物質と非物質の循環が行われている。

 ユングは、個の無意識、一族の無意識、地域・民族・人類の無意識と各々の段階を設定している。それは更に宇宙意識の存在へとつながり、波動を発生し情報系を形成していると思われる。

 船井幸雄氏はその多くの著書で、肉体の寿命が尽きると、個の無意識(魂)は肉体から離れ、各々の帰るべき世界へと旅立つ。そして今世を反省し、来世の計画を立て輪廻転生を繰り返すと考えられ、それは宇宙意識全体の生成発展の為に、個の意識体のレベルアップを図る必要があるからだという。

 宇宙は物質と非物質の、循環システムを構築していると述べた。それは素粒子が収束する事で、原子を生じせしめ、より高次の化合物へと発展し、生命誕生の可能性を持つ物質の生成に至る。

 しかしここでエネルギーを持った意識体(魂)の存在がなくば、生命誕生には至らず物質とエネルギーが、循環するだけの宇宙であったろうと思う。そうであるならば宇宙が存在する意味を失う事になる。

 だが現として宇宙は存在し、その結果として高分子有機化合物に、意識体が宿り生命は誕生した。そして多様な生物種を形成し、人類の登場を見ることになった。鉱物・植物・動物と様々な意識体を経て、遂には人間の意識体となって、約五百万年の人類の歴史を進化発展させながら生き抜いてきた。

 それは10-90cmとも想定される究極の波動エネルギーから端を発し、新しい波動を生じさせながら、10-33cmで大きく二つの方向性を持つようになる。一方は物質の素粒子へと発展する「超ひも粒子」となり、もう片方は生命の情報系のエネルギーへと分化し、各々の意識体を形成すると考えられる。この10-33cm以下の超ミクロ世界では、時間も空間も定義できないとされている。

 それは過去から未来まで時空間が渾然一体となり、すべての情報が蓄えられている世界という事らしい。この様に波動エネルギーは物質を形成し、一方では生命根源のエネルギーとして働き意識体を構成している。


輪廻転生

 これは時には前世記憶、胎内記憶、誕生記憶として蘇る。また臨死体験、幽体離脱などの現象として語られることも多い。これらの事は各方面で研究が進み、今ではその実在が多くの検証により認められ、否定できないだけの証拠が示されている。

 これを否定してしまうのも良いだろう。そうしたところで何の意味もない。それならば死後の世界にも希望を見出し、今をより良く生きようと考える方が、よほど建設的に人生を送ることができ、死を喜びを持って迎えることができるではないか。

 もう一度言う。否定することは簡単である。死が何ももたらさなければ、「どうせ短い人生、好きなことをして勝手に死んでいくさ」と自暴自棄になる。或いは「こんな苦しい人生を、何故自分だけ歩まねばならないのか。どうせ死ぬなら多くの人を道連れにしてやる」と言って何の罪もない人々を巻き添えに、死刑を望む者も現れる。 

 人間には夢と希望が必要である。たかだか百年で得られる夢や希望では無く、何度も生まれ変わって、次第に高みへと昇って行く夢と希望である。今生で叶わぬ夢は、来世で必ず叶うという希望が人を勇気づける。苦しくとも生きる勇気が湧いてくる。

 如何に悲惨な境遇であっても、それは自分自身が己に課した克服すべき課題だと知れば、不平不満など言ってはいられない。懸命になって生きようとするはずである。ましてや自殺などと言う選択肢はなくなるのではないか。

 誕生する子供は親を選べないと言われるが、誕生してくる子供の魂は、自分自身で両親を選んで母親のお腹に宿るという。今生で関わる身近な人々は、前世においても、また来世においても立場を変えながら、ソウルメイトとして深く、その人の人生に関わっていくというのが船井幸雄氏の仮説である。氏は亡くなられたが、来世はどのような人生をお考えなのだろうか。

 ルネッサンス以前の西洋においても、ギリシャ哲学を基礎とした自然科学を重視していた。
プラトンは「肉体は実在では無く、個物の原型である普遍者(イデア)が真の実在である」と説いた。


4: 宇宙の人間原理

 ロバート・ディッキーは最新の物理学理論を背景に、「宇宙は宇宙を、認識できる知性を生み出すために存在する」という仮説を提唱した。

 物質に働く力は「強い力」弱い力」「電磁力」「重力」の四種類だとされている。これらの「力」のバランスが僅かでも違っていたら、現存する宇宙や多様な生物が生息する地球の環境は、全くの別の世界になっていたであろう。宇宙そのものが存在しなかった可能性も否定できない。

 この宇宙が存在するには、絶妙な力のバランスが求められ、単なる偶然などでは絶対に起こり得ない。生物種は知性を持った人間へと至る道を用意し、宇宙の計り知れぬ偉大さに畏敬の念を抱く、知性の存在なくば宇宙の存在意義がない。知性を持った人類の誕生は必然であったとする考え方である。

 「太極の理」実践会を主催している、島田明徳氏はその著書で述べられている。

「この宇宙はある意図(法則)によって誕生し、意図を持って活動(進化)している」

出典:島田明徳著/「氣」の意味/地湧社

 その結果として誕生する知性を持つ人間が、どんな意志を持って生きていかねばならないのであろうか。其の意図に反して生きる時、人は受難を被るのではないだろうか。宇宙の意思に反する波動を発することで、更なる悪い波動を引き寄せ不幸を招いてしまう。因果応報は人の世の習いである。
 
 島田氏はこの事を、「宇宙を認識できる人間も、その意図までは認識できず、宇宙の『意』から逸脱する自由意志が与えられている。その事によって様々な不幸を招き、人は軌道修正を余儀なくされる事で、宇宙の『意』を理解できるよう仕組まれており、それは宇宙そのものが、宇宙を深く理解する為である」と述べている。

 この事は船井幸雄氏も「創造主の分身である人間が霊性を高める事で、創造主自身も生成発展できるようだ」と語っておられる。

 私達に向上心や良心が備わっている事の意味は、宇宙根源のエネルギーの分身であり、その意志に適った生き方を求められている事の証明なのだろう。


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